まかない日記

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まかない食材調達~イタリアへスローフードを求める編~

悲しきかな、夏休みも終わってしまいましたねー。。
少し前の話になるのですが、夏休みをいただいてイタリアへいってまいりました。
まかない夏休みの日記として紹介させていただきます。

イタリア中部ローマでメルカート巡りとパスタレッスン

日本を経ち、まず向ったのがイタリアの玄関ローマのテルミニ駅。スリとナンパのメッカといわれているので充分気をつけろといわれていたのですが、全くナンパのナの字もなかったです。。。

それはいいとして、観光地&都心で食文化も多様化したローマの中で、イタリア独自の伝統食を愛する現役ソムリエの先生に生パスタのレッスンを受けにいきました。
セモリナ粉、卵を使った伝統的な生パスタをしっかりと手でこねて、スープ等に使われる指輪の形の中に挽肉とリコッタチーズの入ったトルテリーニ。ほうれん草たっぷりのカネロニ。他にもショートパスタや、ティラミス等を教えてもらいました。



猫のいる夢のようなキッチンでとっても美味しいレッスンでした。しかし思ったより力がいるので、体力万全な時にまかないで70人分だしたいと思いますー*

レッスンを終えて、町をふらふらーしていると至る所でメルカート(市場)が開かれていました。大好きなアンティークや、イタリアらしい彫刻作品、そしてローマの中で有名なカンポ・デ・フィオーリ市場!この時期ちょうどフルーツ祭りで、もう色合いがたまりません!!お腹てんってんになるまで食べてしまいました。

イタリア南部シチリア島でマンマのスローフードレッスンと、食材巡り

ローマでお腹ぱんぱんになった後は、イタリア長靴のつま先にあるシチリア島へ。

離島という事もあって、本当にゆっっったりとした空気の中、塩田や、酒精強化ワインで有名なマルサラワインのワイナリー、活気のある魚市場、シチリアンパパの農園等、強い陽射しと食を大切にするイタリアで育った食材達を見に行きました。


よく日本でもシチリア産塩使用という表示をみますが、大半はここで職人さん達が丹精こめて作っているのですね。


シチリア男子はとっても元気で、魚市場も野菜市場もとっても活気に溢れていました。


どこの市場でも必ず売られていた小さなカタツムリは、しじみのようにスープでだしをとって食べるみたいです。

そーしーて、今でもとても印象に残っているシチリアマンマに教えてもらったクスクスと魚介のスープの味。イタリアの中でもシチリアだけに残る伝統のクスクス。セモリナ粉に水を少しずつ加えて綺麗にまとまるように混ぜるだけなのですが、マンマが混ぜるのと私が混ぜるのでは全く違って。。おばあちゃんの糠まわしのような感じでしょうか。何か手先から不思議なやさしさがでてるような。クスクス専用のクスクセーラを使って2時間蒸して、最後はみんなで食卓を囲んだ時間が一番のご馳走でした。

他にも、イタリア北部のスローフード運動発祥の地や、学校の設立された町をおとずれたりしましたが、

それぞれの風土に根付く、それぞれの食生活、気候に適した食材、調理法。世界のどこでもいつでも同じように消費されてしまう食ではなく、環境や自然、時間の価値を見出すことができる食を大切にしようという運動のスローフードについて触れてみたくて、発祥の地イタリアにいってみようと思ったのですが、出会ったイタリアの人達はスローフードという言葉自体知らず、結局は毎日の生活にしっかりと根付いていて、あぁこういう事かと肌で感じる事ができた旅でした。

あっ!しっかりまかないに使えそうな食材もたんまり調達してきましたよ!写真の7割は自分へのお土産ですが。。。。さ、日本の秋食材も最高ですからね。ホクホク野菜を美味しく調理していきますよー*